Free気分は豪商、京風の味に舌鼓 野辺地で郷土料理を楽しむ会

茶がゆ(左下)やけいらん(左上)などが並ぶ野辺地町の伝統料理

野辺地町に伝わる伝統料理を味わう第40回「郷土の味を楽しむ会」が7日、町中央公民館で4年ぶりに開かれた。上方との北前船交易を通してもたらされた京風の料理を提供、のへじ祇園まつりで披露される囃子(はやし)が流れる中、町内外の参加者が歴史に思いを巡らせながら舌鼓を打った。

 楽しむ会は町観光協会と町商工会女性部の共催。伝統の継承や観光PRを念頭に、江戸・明治時代に繁栄した町の豪商らが親しんでいた料理を再現する。1978年から始まった恒例の催しだが、コロナ禍の影響で中断されていた。

 同日は八戸市、むつ市、六ケ所村などから46人が参加。町特産品のお茶・カワラケツメイを使った「茶がゆ」や小豆餡(あん)を白玉団子で包んだ「けいらん」、精進料理の影響を受けたとされる「豆腐の磯辺揚げ」など、町商工会女性部が前日から仕込んだ11品が用意された。

祇園囃子が流れる中で料理を楽しむ参加者たち

会場では、下町組祭典部が祇園囃子を奏でる中、参加者たちが独特のメニューをじっくり味わっていた。

 六ケ所村観光協会事務局の野田真弓さんは「それぞれ素材の味が生きている料理ばかり。さまざまな史跡巡りも参考にして、村の観光に生かしたい」と感心した様子。八戸市から姉妹で参加した鳴海京子さんは「野辺地町の歴史や文化に興味を持っていた。茶がゆがおいしかった。祇園まつりも見てみたい」と満足げに話した。

 
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