Free津軽線存廃問題「慎重議論を」 青森県議会特別委、現地視察

大雨による被災で運休が続くJR津軽線蟹田―三厩間の状況について説明を受ける県議会特別委の委員=11日、外ケ浜町
大雨による被災で運休が続くJR津軽線蟹田―三厩間の状況について説明を受ける県議会特別委の委員=11日、外ケ浜町

昨年8月の大雨の影響で運休が続き、存廃の議論となっているJR津軽線蟹田―三厩間について、青森県議会新幹線・鉄道問題対策特別委員会は11日、外ケ浜町で蟹田駅などを視察した。JRや沿線自治体の関係者との意見交換では、JR側の廃線ありきの姿勢に、委員から慎重に議論するよう注文が相次いだ。

 同区間を巡っては、JRと沿線自治体が存廃を含めて対応を協議してきた。JRは復旧する場合、自治体に負担を求める考えで、バスなどへの転換を提案。今別町が復旧を要望するのに対し、外ケ浜町は財政負担を理由に鉄路にこだわらないとする。

 視察には委員18人が参加。蟹田駅でJR東日本盛岡支社の久保公人支社長から運休後の状況などについて説明を受けた。町内の公民館で行われた意見交換では、委員から「JR側は廃線ありきで議論を進めるべきではない」「公共交通を担う責任を重く受け止めてほしい」など懸念が出た。

 阿部広悦委員長は取材に対し、「沿線自治体の意見が分かれており、到達点はまだ先だと思う。両町からの意見やJR側の腹の内を聞いて、委員会として対応したい」と述べた。

 
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