Free【みちのく生き物観察記】エンマコオロギ

エンマコオロギの雄(上)と雌=9月、階上町
エンマコオロギの雄(上)と雌=9月、階上町

秋に鳴く虫の代表コオロギ。草地の物陰に潜み、専ら夜になるとあの美声で鳴くが、晩秋には日中から鳴き出す。

 雄と雌の違いは羽の模様だ。雄は羽を擦り合わせて「コロコロコロコロ」と鳴く。羽には丸い波紋のような模様がある。一方、雌の羽の模様は直線的。また、長い産卵管を備えているのですぐ分かる。

 エンマコオロギの名前は、正面から見た顔の白い模様が、つり上がった眉毛の閻魔大王を連想させることに由来する。

 人口増による将来的な食糧危機に備え、タンパク質確保の方法として近年、昆虫食、それもコオロギが研究されているという。だが、できればきれいな鳴き声だけにしておきたいと思う。

 
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