Free【みちのく生き物観察記】アナグマ

峠近くの道路上に現れたアナグマ=久慈市山根、2022年7月
峠近くの道路上に現れたアナグマ=久慈市山根、2022年7月

タヌキとよく混同される。だが、タヌキはイヌ科の哺乳類。こちらはイタチ科の哺乳類アナグマだ。雑食性で、土を掘りミミズや甲虫の幼虫などを好んで食べる。

 ムジナやマミと呼ばれ、本州に広く分布。郊外では意外と身近な所に出没し、昔から里人に親しまれている。警戒心がタヌキやキツネほどではなく、道路脇に現れて並走することが多く、車にひかれた姿もよく見かける。

 頭胴長50~60センチぐらい。爪は鋭いが、ふさふさの尾を持ち、かわいい顔をしている。もっと愛されてもいい哺乳類だと思うのだが。

 過去には防寒用の毛皮として利用される受難の時代もあった。タヌキとの混同は、大正年間の「たぬき・むじな事件」から。狩猟法違反の判例があり「事実の錯誤」に関する判例として、今でも引用されるそうだ。

 
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