Free黒にんにく普及に情熱 柏崎さん(おいらせ)の功績しのぶ/藤崎で世界サミット

故柏崎進一さんの功績を振り返った世界黒にんにくサミット=6日、藤崎町
故柏崎進一さんの功績を振り返った世界黒にんにくサミット=6日、藤崎町

「第7回世界黒にんにくサミット」(青森県黒にんにく協会、黒にんにく国際会議主催)が6日、藤崎町で開かれ、農業関係者や学識者、料理人ら約210人が、8月に不慮の事故で急逝したサミットの発起人で、黒にんにくの普及に情熱を注いだおいらせ町の柏崎進一さん=享年(75)=をしのんだ。

 柏崎さんは地元で野菜の生産や加工、流通を手がける柏崎青果を1991年に設立。食品としての機能性や食味が優れる黒にんにくに着目し、国内外での認知度向上や消費拡大に尽力した。

 同協会によると、県産ニンニクの産出額は加工品を中心とした高付加価値化で、2012年の78億円から21年には2・6倍の207億円に増加した。

 柏崎さんは8月、青森市内で乗用車を運転中、大型ダンプと正面衝突し、帰らぬ人となった。サミットでは柏崎さんの功績を紹介する映像を上映し、関係者らが哀悼の意を表した。

 同協会の佐藤裕一理事長は「黒ニンニク産業を残していくことがわれわれの使命だ」と誓った。赤平次郎県農林水産部長は「県を代表する農業経営者だった。県職員にも夢を持って行動せよと教えてくれた」と在りし日を思い起こした。

 サミットは「黒にんにくのブランド化を通じた地域活性化を進める」などとする宣言を採択し、閉幕した。

 
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