Free市民がアプリで撮影、電柱の異常点検 東北電ネットワークが実証実験

電柱の番号を撮影し、実証実験のアプリの使い方を実演する関係者=4日、青森市
電柱の番号を撮影し、実証実験のアプリの使い方を実演する関係者=4日、青森市

東北電力ネットワークは本年度、電柱の点検巡視の効率化に向けて新たな実証実験を進めている。スマートフォンのアプリを使って市民に電柱を撮影、投稿してもらい、異常がないか確認する仕組み。従来の点検業務と代替できるか検討する。

 東北電力の送配電を担う東北電ネットワークによると、電柱は東北6県と新潟県で約370万基、青森県内で約44万基ある。少なくとも5年に1回は社員らが現場を回り、1基ごとに目視で点検していた。

 実験では、シンガポールに本社を置く会社が開発・運用するアプリ「TEKKON(テッコン)」を使う。アプリの地図上で電柱の位置が表示され、決められた構図で4枚撮影する。投稿すると、電子マネーが得られるという。

 東北電ネットワークは、収集した写真で電柱の傾きやコンクリートの劣化、樹木の接触、鳥の巣がないかなどを確認する。

 8月4日は青森市内の電柱2千基を対象に投稿数を競うイベントも始まった。8日まで行い、投稿数が多い参加者にはギフト券などを贈呈するという。

 東北電ネットワークの担当者は「これまでは点検に多大な労力がかかっていた。効率化や省力化につながるのか検討したい」としている。

 
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