Free休校の牛滝小5年ぶり再開 2人転入、地元も全面協力/佐井

児童と教職員の計6人が円を描くように椅子を並べて開かれた牛滝小の始業式=7日、佐井村
児童と教職員の計6人が円を描くように椅子を並べて開かれた牛滝小の始業式=7日、佐井村

2019年度から休校していた佐井村立牛滝小が児童2人の転入によって本年度、再開された。青森県教委によると、1989年度以降、県内で2年以上休校した小中学校の再開は初めて。7日、同校体育館で始業式が行われ、新たな学びやの門をくぐったきょうだいは「自信を持って勉強の発表をできるようになる」と口をそろえた。

 転入したのは同村の漁師坂井健人さん(38)と妻真央さん(37)の長女聖奈さん(10)=5年=、長男孝太朗君(8)=3年=。坂井さんは牛滝地区出身で長女の就学を機に佐井地区へ転居したが、高齢の両親との同居などを理由に帰郷を希望、学校再開を望む地元側も全面的に協力した。

 式では、成田弘美校長ら教職員と児童の6人が円になって座り、自己紹介や今後の抱負を語り合った。引き続き、教室に移り校歌を聞いたり、担任の山本愛生(あおい)教諭(25)から学校生活の注意点を聞いたりするなどした。

 登校初日を終え、聖奈さんは「将来の夢は薬剤師。緊張したけど楽しかった」と感想。孝太朗君は「算数が得意。楽しみなことはいっぱいあって、一つだけなんて言えない」と笑みをこぼした。

 帰宅した2人を出迎えた坂井さんは「子育てに協力的な地域の姿勢に感謝している。他校の児童との交流はオンラインを活用できれば」と話した。

 
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