Free新「小赤川橋」が完成、供用開始 21年8月大雨崩落から復旧/むつ

供用を開始した新たな「小赤川橋」=8日午後3時過ぎ、むつ市大畑町赤川村
供用を開始した新たな「小赤川橋」=8日午後3時過ぎ、むつ市大畑町赤川村

2021年8月に下北地域を襲った大雨で崩落した、むつ市大畑町赤川村の国道279号「小赤川橋」が8日完成し、供用が開始された。崩落後、現場は終日片側交互通行となっていたが、約1年7カ月ぶりに片側1車線の対面通行が可能となった。

 復旧事業は、国が県に代わり直轄権限代行で実施。橋の長さは18・2メートルから22・7メートルとなり、歩道を入れた幅は8・35メートルから9・0メートルに広がった。

 崩落の原因にもなった、川の流れで橋脚や橋台周辺の土が削り取られる「洗掘」を回避するため、中央の橋脚を設置しない構造とした。これにより流木の堆積を防ぐほか、橋の下の川底には「護床ブロック」も敷き詰めるなど対策を強化した。

 8日は午後3時に供用が始まり、乗用車や大型トラックが現場を通行。待ち時間なしで小赤川橋を渡り、風間浦村やむつ市街地方面に向かった。

 橋の近くに住み、自宅も浸水被害を受けたという村山シゲさん(77)は「近くの畑や海に行く時、新しい橋を大手を振って歩いて行ける。感謝でいっぱい」と涙ぐんだ。

 中里敬都市整備部長は「皆さまに不便をかけてきたが、国や県の力もあり、無事完成の日を迎えられた。これを契機に下北地域の経済が災害前に戻ってくれたら」と期待を込めた。

 県や市によると、迂回路撤去などの工事が当面続くため、現場付近で一時的に交通規制を行うことがあるという。

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