Free誘い込むには糖度高い餌を 八戸で害獣対策講座

害獣対策について解説する今井康仁さん
害獣対策について解説する今井康仁さん

八戸市は6日、同市尻内町の市農業経営振興センターで、害獣対策がテーマの農業講座を開いた。農水省登録の農作物野生鳥獣被害対策アドバイザーで獣医師の今井康仁さんが、アライグマやハクビシン、ニホンジカなどの侵入防止技術と捕獲方法について解説した。

 講演で今井さんは、ほ場にカメラを設置するなどし害獣の種類を特定した上で、生態を踏まえた対策を講じるよう指摘。柵や箱わな、くくりわなといった捕獲器の説明のほか、誘い込む餌も「糖度が高くないと食いつかない。ハクビシンは干し柿、アライグマはキャラメル風味のお菓子が有効」などと具体的に紹介した。

 捕獲後、食肉に活用している他県の事例も挙げ「ジビエとして売り出したり、(ふるさと納税の)返礼品に加えたりしてはどうか」と提案。質疑応答では、イチゴやブドウの生産者の質問にアドバイスを送った。

 講座ではほかに、青森県産業技術センター野菜研究所の担当者によるイチゴとトマトの防除についての説明もあった。三八地域の農家や農政関係者ら約60人が出席し、研さんを積んだ。

 
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