Free【20歳を祝う式典】輝く未来へ、新たな一歩/八戸、上十三、むつ下北

久々の再会を喜び、笑顔で写真撮影する参加者=8日、八戸市公会堂前

青森県南、岩手県北地方の18市町村で8日、成人式や20歳を祝福する式典が催された。きらびやかな振り袖や真新しいスーツに身を包んだ若者が、未来へ向けて新たな一歩を踏み出した。

 改正民法により、昨年4月1日から成人年齢が20歳から18歳に引き下げられた。ただ、社会人への門出を祝う行事として定着している成人式については大半が20歳を対象としており、北奥羽地方では名称を変更するなどして実施した自治体も目立った。

 八戸市は市公会堂で「成人式」を開催し、昨年に引き続き、出身中学校ごとに午前と午後の部に分けて実施。時折雪が舞う中、参加者は会場前で友人との再会を喜び合っていた。

 本年度中に20歳となる1846人(男963人、女883人)のうち、1696人が出席。午前の部では、熊谷雄一市長が「広い視野を持ってさまざまなことに挑戦し、活躍の場を広げてほしい」と激励した。

 参加者を代表して磯嶋優真さんが市民憲章を読み上げ、誓いの言葉では、米田唯愛さんが「一人一人が社会を支える一員として自覚と責任を持って行動し、未来を創造していく」と決意を語った。

 大人の責任かみ締め(十和田市)
二十歳の誓いを述べた(左から)繁在家鈴香さん、立崎萌さん、黒澤涼月さん

十和田市は「2023年二十歳のつどい」を市民文化センターで開いた。節目を迎えた市民や市内高校の卒業生ら同市にゆかりがある353人(男177人、女176人)が出席し、大人になった責任をかみ締めた。

小山田久市長は式辞で、「夢を追う勇気が大切。長い道のりをどう生きるか、具体的な目標に向かって努力を積み重ねてほしい」とエールを送った。

出席者を代表し、黒澤涼月(りょうが)さん、立崎萌さん、繁在家鈴香さんが二十歳の誓いを述べた。

この中で、繁在家さんは手話をしながら、「できることを、できる時に、できる限り。人生は挑戦の繰り返し。今に満足せず、成長し続けていく」と力強く語った。

 恩師の動画ににっこり(三沢市)
三沢市民の歌を聞き、古里への思いを新たにする参加者

三沢市は「2023年成人式」を市公会堂で開いた。対象者393人(男220人、女173人)のうち、252人が参加し、大人への一歩を踏み出した。

成人年齢は18歳に引き下げられたが、参加対象はこれまでと同様の20歳で、長く定着してきた成人式の名称で開催した。

小桧山吉紀市長は「困難に直面することもあるだろうが、失敗を恐れず、諦めずに挑戦することを大切にしてほしい」と激励。

二十歳を代表し、細川菜摘(なつみ)さん(群馬大理工学部2年)が「人との関わりを大切にし、誰かの支えになれるよう精進していく」、織笠徳仁(なるひと)さん(アレック情報ビジネス学院2年)は「成人としての自覚と責任感を持ち、たくましく生きていくことを誓う」と抱負を述べた。

会場では中学校時代の恩師らがメッセージを寄せた動画を上映。久々に顔を合わせた友人同士で思い出に浸った。

 級友と喜び分かち合う(むつ市)
記念写真に収まる参加者

むつ市は下北文化会館で「2023年二十歳の集い」を開催した。対象者590人(男345人、女245人)のうち、334人が出席。スーツや振り袖姿の出席者が級友との再会を喜び、節目を祝い合った。

宮下宗一郎市長は式辞で「友達は一生の宝。同級生と交流を深め、将来を語り合ってほしい」と激励。

二十歳を代表し、二本栁郁人さんが「多くの人たちに支えられ、今がある。これからも感謝の気持ちを忘れず、『ありがとう』の言葉を伝え、伝えられるようにしたい」と決意を述べた。

式典では市内の幼稚園児による太鼓演奏が披露されたほか、出席者全員に市内飲食店で使用できる食事券がプレゼントされた。

 夢や理想へまい進(おいらせ町)
百石高食物調理科3年生が作ったお祝いの弁当を受け取る出席者たち

おいらせ町は2022年度「二十歳の記念式典」を町民交流センターで開いた。対象者312人(男164人、女148人)のうち、194人が出席、大人としての自覚と責任を持ち、新たな一歩を踏み出した。式典後、晴れの日を祝い、青森県立百石高食物調理科の3年生が手がけた弁当が出席者に配られた。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中学校区ごとに2部制で実施した。

第1部(下田、百石中学校区)には111人が出席。成田隆町長は「古里、おいらせ町に誇りを持ち、元気な町をつくるために共に歩んでほしい」と激励。

二十歳を代表し、安藤稜晟(りょうせい)さんが「優しさと強さを持ち、夢や理想へとまい進する」と力強く誓った。

 希望を胸に躍進誓う(東北町)
誓いのことばを述べる野田頭隼人さん

東北町は町コミュニティセンター未来館で2022年度の成人式を行った。対象者152人(男81人、女71)のうち、98人が出席。新たに大人の仲間入りを果たし、将来への希望を胸に躍進することを誓った。

出席者が町民憲章を唱和した後、長久保耕治町長が「社会人としての品格と教養を身に付け、何事にも果敢に挑み、それぞれの分野で活躍されることを期待してやまない」と式辞。

二十歳代表の野田頭隼人さんが「これからも皆さまへの感謝を忘れずに、東北町出身の成人として恥じない立派な大人になることを誓う」と述べた。

農林水産省などが進める「牛乳でスマイルプロジェクト」に参加する同町。牛乳の消費拡大に向け、式後に出席者が牛乳で乾杯して門出を祝った。

 節目の日、祝福温か(七戸町)
記念写真を撮影する参加者

七戸町は町中央公民館で2022年度「二十歳のつどい」を行った。人生の節目を迎えた出席者が、家族や恩師らの温かい祝福を受けた。

対象者157人(男78人、女79人)のうち、100人が出席。小又勉町長は「社会の一員としての責任をしっかり果たし、自分の可能性を信じて、何事にも積極的に挑戦してほしい」とエールを送った。

二十歳代表の天間鈴夏さんは「周りの方々への感謝を忘れず、ふるさと七戸町へ恩返しができるよう、これからの人生を充実させる」と誓った。

式典に続き、小中学校時代の思い出を振り返るスライドショーが上映され、出席者が盛り上がった。

 力強く新たな一歩(野辺地町)
記念写真を撮影する参加者

野辺地町は「2023年二十歳を祝う会」を町中央公民館で行った。晴れ着やスーツ姿の若者が友人との再会を喜び、新たな一歩を踏み出した。

式典には対象者90人(男41人、女49人)のうち77人が出席した。

野村秀雄町長は式辞で「社会の一員として自分を磨き、将来への夢や希望、無限の可能性に向かって、失敗を恐れず挑戦し続けて」と激励。

二十歳を代表し、村山陽祐(ひゆう)さんが「どんな大きな壁にぶつかっても、この20年間で培ってきた忍耐力、精神力で乗り越え、成長し続けたい」と誓いの言葉を述べた。

 大人の自覚、胸に刻む(六ケ所村)
新たな門出を迎えた参加者たち

六ケ所村は「2023年はたちを祝う会」を村文化交流プラザ・スワニーで開いた。対象者196人(男112人、女84人)のうち79人が出席し、大人としての自覚を胸に刻んだ。

式典で戸田衛村長は「今しかできないこと、今だからこそできることに積極果敢にチャレンジし、変革の時代をしっかりと乗り越えてほしい」とエール。

二十歳代表の神大樹さんは「これからさまざまな困難に直面することがあると思うが、自分を信じ、人生を楽しんでいこう」と出席者に呼びかけた。

式典後、青森県のアイドルグループ・りんご娘の元メンバーで、歌手のジョナゴールドさんがライブとトークショーを行った。

 
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