Free新たな世界秩序の必要性強調 国際地政学研究所の柳澤理事長講演/本社政懇

ウクライナ危機で見えた国際社会や日本の課題について語る柳澤協二氏=25日、八戸グランドホテル
ウクライナ危機で見えた国際社会や日本の課題について語る柳澤協二氏=25日、八戸グランドホテル

デーリー東北政経懇話会7月例会が25日、八戸グランドホテルで開かれた。NPO法人国際地政学研究所理事長の柳澤協二氏が「ロシアのウクライナ侵攻から考える日本の安全保障政策」と題して講演。ウクライナ危機で見えた国際社会の課題に「ロシアのような大国の戦争をいかに止めるか」を挙げ、新たな世界秩序を考える必要性を説いた。

 ウクライナ侵攻の現状を「ロシア、ウクライナ双方が納得する停戦条件が見えなくなっている」と分析。「武器を供与している欧米は今、ロシアの打倒までは考えていない」とし、侵攻は長期化すると推測した。

 世界が共有すべき教訓として、▽始まった戦争を終わらせることは難しい▽外交なしに戦争は回避できない―などを示し、「戦争から教訓を導き出し、新たな秩序を考える契機にする視点が大事だ」と語った。

 台湾を巡る米中対立の構図に関しても解説。「ウクライナと台湾に共通して言えるのは、仮に米国が本気で防衛に乗り出せば、ロシアや中国との間で世界戦争になるリスクがある」とした一方、「抑止と安心供与で台湾有事は回避できる」と対話の重要性を訴えた。

 日本がウクライナ危機から学ぶべきは国防にあるとし、「国防とは国民の命を守ることではなく、国家を守ること。命を守るためには戦争をしないことが一番確実だ」と主張。「国民に守らなければいけない国だと認識してもらえるかどうかが政治の一番大きな仕事で、日本の安全保障における最大の弱点もここにある」と指摘した。

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