Free【八戸・三春屋閉店】テナントがさくら野で続々再開

三春屋から移転した「焼魚舗 神戸うおひで」。新商品を考案するなど、営業再開を機にさらなる知名度の向上を目指している=27日、八戸市
三春屋から移転した「焼魚舗 神戸うおひで」。新商品を考案するなど、営業再開を機にさらなる知名度の向上を目指している=27日、八戸市

八戸市三日町のさくら野八戸店が、閉店した三春屋に入居していたテナントの受け入れを進めている。閉店前に移っていたものを含め、既に14のテナントが移転し、新天地での営業を再開。6月までに17に増える見通しだ。さくら野は今後も各店舗と交渉を進める意向で、中心街にある百貨店の「最後のとりで」として、にぎわい創出と市民の利便性向上を目指す。

 今月10日に閉店した三春屋は、リニューアル構想に百貨店事業の縮小を盛り込んでおり、昨夏以降、さくら野へ移転するテナントが相次いでいた。

 さくら野によると、昨年中、紳士服や子ども服、化粧品などの専門店が続々と移転、閉店後も婦人服や惣菜店などが続いた。三春屋で扱っていた学生服の販売も移管された。従業員はそのまま移行しており、雇用の維持にもつながっているという。

 27日は、三春屋で約10年間営業していた魚惣菜販売店「焼魚舗 神戸うおひで」が、地下食料品売り場に移転オープン。閉店発表後すぐに、運営会社の「魚日出」(神戸市)がさくら野と交渉し、早期での再開にこぎ着けた。

 うおひでの冨岡政継店長は、「閉店で一時はどうなるかと思ったが、この日を迎えられて安心した」と胸をなで下ろす。移転を機に新商品も扱うといい、「引き続き市民に喜んでもらえる惣菜を手掛けて、心機一転、さらに知名度を高められるよう頑張りたい」と力を込めた。

 さくら野青森本店営業本部の野沢卓次長は、「八戸の中心街に百貨店が一つだけになったことで役割が大きくなり、責任も増した」と強調。その上で、「変わらずに上質な生活の提案をすることが使命。市民の要望に応えられるような店舗を目指していく」と展望を語った。

 
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