Free小中学校の給食にアルファ米 防災に理解/おいらせ

アルファ米を盛り付ける児童
アルファ米を盛り付ける児童

おいらせ町と町教委は1日、「防災の日」に合わせ、町内8小中学校の児童、生徒にアルファ米とペットボトル水を配布した。子どもたちは非常食を味わいながら、防災について理解を深めた。

 児童、生徒に防災について考えてもらうのが狙いで、給食で実食するのは初の試み。町では災害に備え、非常用の食糧と水を備蓄している。普段は町内会の防災研修などで配布しているが、配り切れなかった物や賞味期限が来年までの物を、学校教育に有効活用してほしいと提供した。

 アルファ米は、炊きたてご飯のおいしさをそのままに急速乾燥した物で、水やお湯を注ぐだけで食べられるようにした食品。

 町内の小学5、6年生と中学生には白飯計千食分、小学1~4年生にはわかめご飯計1300食分をそれぞれ用意した。5、6年生と中学生は給食時に実食。4年生以下は自宅に持ち帰った。

 町立下田小(久保伸一校長)の6年生は、アルファ米に、この日の献立のカレーをかけて味わった。児童たちは「おいしい」、「言われなければ普通のご飯と変わらない」と感想を口にした。食べる2時間前に水を入れたアルファ米が、炊いたご飯のように軟らかくなっていることに驚きながら、おいしそうに口へ運んでいた。

 アルファ米を初めて食べた6年田村沙羅さん(11)は「水を入れる前はこんなに軟らかく、おいしいなんて想像できなかった。災害に備えて準備が必要だと学んだ」と学習の成果を語った。

 
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