Free八戸で風速43・4メートル 建物被害、けが人も 交通に影響

強風ではがれた屋根の一部を撤去する消防隊員=20日午前10時ごろ、八戸市番町
強風ではがれた屋根の一部を撤去する消防隊員=20日午前10時ごろ、八戸市番町

前線を伴った低気圧が発達しながら接近した影響で20日、北日本を中心に暴風が吹き荒れた。八戸市では同日午前9時12分、1951年の観測開始以来最も強い最大瞬間風速43・4メートルを観測。トタン屋根や壁の一部が飛ばされるなどの被害が多数発生し、同市では風で飛ばされてきた看板が顔に当たり70代女性が負傷したほか、七戸町で活動中の男性消防隊員(29)が飛んできた屋根で軽傷を負うなど、けが人が相次いだ。
 青森県南、岩手県北地方で観測された各地の最大瞬間風速は、久慈30・4メートル、小田野沢30・2メートル、大間28・6メートル、むつ27・4メートル、野辺地27・2メートルで、種市は2008年の観測開始以来最大の22・7メートルだった。
 暴風は交通機関にも大きく影響。東北新幹線は午前7時40分ごろから約4時間、断続的に運転を見合わせ、上下15本が運休、最大3時間17分の遅れが発生し、3万3400人の足が乱れた。在来線はJR八戸線14本、大湊線9本、青い森鉄道は14本が運休した。
 倒木などで、各地で停電が発生。青森県内は田子、三戸両町で計5290戸、八戸市826戸、新郷村725戸、階上町709戸、六戸町176戸など、最大で7726戸が停電。岩手県北では、洋野町で約1500戸、一戸町約50戸、軽米町約30戸が停電した。
 青森、盛岡両地方気象台によると、青森、岩手両県ともに21日未明にかけて西寄りの風が非常に強い見込みで、暴風による交通障害や船舶や沿岸施設の被害に注意を呼び掛けている。
強風ではがれた屋根の一部を撤去する消防隊員=20日午前10時ごろ、八戸市番町

 
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