昨年9月以降の製造に被害偏り

 小林製薬の健康被害問題で開かれた大阪市の記者会見=27日午後、大阪市役所
 小林製薬の健康被害問題で開かれた大阪市の記者会見=27日午後、大阪市役所
 小林製薬(大阪市)の「紅こうじ」のサプリメントを巡る健康被害問題で、厚生労働省は27日、昨年9月以降に製造された「紅麹コレステヘルプ」を摂取した人に健康被害が偏っているとの報告を26日に同社から受けたと明らかにした。この時期から原因成分が含まれていた可能性があり、同社や大阪市は製品などを詳しく調べ、成分特定を急ぐ。小林章浩社長らは29日午後、市内で記者会見する。

 大阪市は27日、回収命令を出した3商品について、回収終了後に廃棄命令を出す方針だと記者会見で明らかにした。いずれも機能性表示食品だった。対象の「紅麹コレステヘルプ」はこれまでに約100万個を販売。流通量が多く、回収終了には数カ月を見込む。

 また十分な報告がなされていないなどとして、同社に原因究明の調査状況や製造工程などを直ちに報告するよう、文書で指示したとも公表した。食品衛生法に基づく指示で26日付。

 厚労省は28日にも医師を委員とする専門家会合を開き、対応を話し合う。