「紅こうじ」継続摂取の1人死亡

 小林製薬の本社が入るビル=25日、大阪市中央区
 小林製薬の本社が入るビル=25日、大阪市中央区
 小林製薬のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」
 小林製薬のサプリメント「紅麹コレステヘルプ」
 小林製薬は26日、健康被害の恐れがある「紅こうじ」のサプリメントを約3年間継続して摂取したとみられる1人が腎疾患で2月に死亡していたと発表した。居住地や性別、年齢は明らかにしていないが、2021年4月~24年2月に同社製造のサプリ「紅麹コレステヘルプ」を通信販売で定期的に購入し、計35袋に上った。摂取と死亡との因果関係が疑われるとして調べる。一連の問題で、死亡につながった可能性がある事例の判明は初めて。

 死亡した人の遺族から小林製薬に対し、23日にメールで情報提供があったという。同社は26日に遺族と面会。また、サプリを摂取した後に入院したとの情報が新たに約50人から寄せられていることも判明した。24日時点の入院者数は26人だったが、さらに被害が拡大する見通し。

 武見敬三厚生労働相は26日の記者会見で、全国の自治体に健康被害の情報があれば報告するよう呼びかけているとして「原因究明や製品の自主回収、健康被害の拡大防止を図る」と述べた。

 紅こうじを原料に使った食品や調味料の自主回収は全国に拡大している。