原発処理水の放出計画を了承

 東京電力福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水の保管タンク(手前)=2月
 東京電力福島第1原発の敷地内に並ぶ処理水の保管タンク(手前)=2月
 原子力規制委員会は18日の定例会合で、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を審査した結果、安全性に問題はないとする「審査書案」を了承した。一般からの意見公募を1カ月実施した後、正式認可する見通し。放出設備の本格工事開始には地元自治体の同意が必要で、風評被害を懸念する漁業者を中心に放出反対の声も根強い。

 政府と東電は2023年春ごろの放出開始を目指し、同年4月中旬に設備を完成させる工程を示している。処理水中の放射性物質トリチウムの濃度が国の基準の40分の1未満となるよう大量の海水で薄め、新設する海底トンネルを通して沖合約1キロで放出する。