エネルギー安定供給へ政策強化

 政府は5日、19年度版のエネルギー白書を閣議決定した。原油輸送の大動脈であるホルムズ海峡付近で19年6月に日本関係船舶が攻撃された事例を挙げ、中東情勢の緊迫化による地政学リスクの高まりは「エネルギー安全保障上の大きな課題」と指摘。安定供給の確保に向けて「政策の強化が必要」とした。

 再生可能エネルギーは、買い取り費用が電気料金に上乗せされている中、導入拡大には「国民負担を抑制していくことが必要不可欠」とした。原発は新増設や建て替えに言及しなかった。

 福島第1原発事故後の福島県の復興では、住民帰還の環境整備や産業の再生に向けた取り組みが進んでいるとした。