人口1万人の斜里町、職員奔走
北海道・知床沖の観光船沈没事故で、現場となった斜里町の職員が乗客家族の対応や捜索活動に奔走している。人口約1万人、町職員約200人の小さな町で起きた突然の事故。町職員は「全員が手探りだった」と語る。事故に関連する業務は長期化が見込まれ、重い負担が続く。
「目の前の作業に精いっぱいだった」と事故当初を振り返るのは、遺体安置所となった施設の設営に関わった職員。事故直後の4月24日未明、上司から電話で担当を任された。厳しい捜索状況から搬送の時期や人数が見通せず、指示を出すのも困難。「レイアウトが二転三転、四転はした」と当時の混乱ぶりを表現した。