Free県民負担1億1582万円 青森県、出資金貸付のファンド解散で

青森県は7日、21あおもり産業総合支援センターを通して2億円を出資した、地域ファンド「あおもりクリエイトファンド」の解散に伴い、1億1582万円の県民負担が発生すると明らかにした。配当などの分配金が出資金を下回ったため。ファンドは適正に運営され、同センターに責任はないとし、県は償還金の請求権を放棄する考え。同日、県議会定例会に放棄に関連する議案を提出した。

 県によると、あおもりクリエイトファンドは株式上場を目指す県内企業を支援しようと、国や県内企業、金融機関など17団体が計22億1500万円を出資し、2007年に創設。県はセンターに長期貸し付けする形で、ファンドへ出資した。

 ファンドは、フューチャーベンチャーキャピタル(京都市)が運営。県内に事業所のある16社に投資したが、リーマンショックや東日本大震災など経済情勢の悪化もあり、投資を上回る利益があったのは3社にとどまった。21年3月に最終投資先の株式売却が終了し、8月に清算した結果、出資分に対する償還不足分が確定した。

 県地域産業課の出﨑和夫課長は取材に「県民負担が生じてしまうことは申し訳ない」とした上で、「雇用創出や産業振興に一定の効果はあった」と述べた。

 
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