Freeチーノ(八戸)解体、再開発 マンション、商業ビル構想浮上

フージャースコーポレーションが取得を目指している「チーノはちのへ」=4日、八戸市十三日町
フージャースコーポレーションが取得を目指している「チーノはちのへ」=4日、八戸市十三日町

八戸市十三日町の商業ビル「チーノはちのへ」を東京の不動産開発会社フージャースコーポレーションが取得して解体し、跡地の一帯に分譲マンションや複合商業ビルなどを建設する構想が浮上していることが4日、関係者への取材で分かった。同社は現在、チーノの土地と建物の取得を目指して地権者と交渉を進めている。再開発事業には、公的補助の活用を視野に入れる。地権者はチーノを運営する「八戸スカイビル」など複数おり、今後の交渉で全員と正式な合意を得られるかが焦点となる。

 フージャース社は、全国で分譲マンションの建設や市街地の再開発事業などを手掛ける。既に同市番町で分譲マンション「デュオヒルズ八戸ザレジデンス」の建設に着手している。

 フージャース社と交渉している八戸スカイビルの原隆男社長によると、地権者は13の個人・法人。1年ほど前から水面下で協議を進めてきた。

 フージャース社は、同市十三日町と十六日町にまたがるチーノと旧花亀ビル、八戸スカイパーキングの一括取得を目指しており、再開発構想では15階建ての分譲マンション2棟を核に、ホテルと飲食物販機能を備えた6階建ての複合ビル、4階建ての立体駐車場を計画している。再開発面積は約7千平方メートルで概算事業費は約85億円。国や市の支援を受けることを前提とし、国の優良建築物等整備事業の活用を求めている。

 チーノのビルは、地上9階、地下1階。八戸スカイビルとして整備され、1980年にイトーヨーカドー八戸店を核テナントにオープン。2003年2月に同店が撤退した後、同年9月にはチーノとして生まれ変わった。チーノには衣料品や飲食店、映画館「フォーラム八戸」などが入居し、中心街のにぎわい創出に一役買ってきた。

 一方、イトーヨーカドーの撤退を機に来客と売り上げが減少し、09年に経営難が表面化。同年には青森地裁八戸支部に民事再生法の適用を申請した。11年に再生計画案が認可され、14年3月に再生手続きの終結決定を受けた。だが、オフィスやテナントの移転・閉店が相次ぎ、現在は本館1~4階を閉鎖。5階にフォーラム八戸、6階に軽食や婦人服など数店舗、7階のオフィスフロアにIT関連企業が入居している。

 原社長によると、大半の地権者からは売買交渉の合意を得たとしており、各テナントにも今回の話を伝えているという。

 フージャース社の担当者は「全地権者から最終的な合意をいただいてはおらず、現時点で交渉は継続中だが、おおむね賛同を得られている」と説明。「これまでのノウハウを生かし、まちづくりの手伝いがしたい」とした。

 原社長は「フージャース社と交渉を進めている。十三日町や中心街が良くなる方向で考えていきたい」としている。

 
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