Free山形村短角牛山上げツアー 生産者と消費者オンライン交流/久慈

オンライン会議システムを通して短角牛の消費者と交流を深める遠藤譲一市長(左)、生産者ら
オンライン会議システムを通して短角牛の消費者と交流を深める遠藤譲一市長(左)、生産者ら

久慈市山形町で、ブランド牛「山形村短角牛」の「山上げ」と呼ばれる放牧が大型連休明けから本格化している。8日には産地と消費地をオンライン会議システムで結んで「短角牛山上げツアー」が開催され、生産者が先代から受け継いだ独特の飼育方法を消費者に説明し、山形村短角牛の魅力を存分にアピールした。

 山形村短角牛の飼育方法は「夏山冬里方式」といわれ、夏場は母牛と子牛をセットで放牧し、冬場は「山下げ」して牛舎で育てる。

 ツアーには食品宅配大手のオイシックス・ラ・大地(東京)が運営する宅配サービス「大地を守る会」の会員約20人が参加。久慈側は生産者や市担当者らが参加し、同市の平庭高原レストハウスと同社、首都圏などの消費者を結んだ。例年は消費者が同市を訪れて見学しているが、新型コロナウイルスの影響で中止した。

 冒頭、JA新岩手くじ短角牛生産部会の柿木敏由貴部会長が「山上げは生産者にとっても牛にとっても待ち遠しいもの。オンラインで雰囲気を分かち合いたい」とツアー参加を歓迎。遠藤譲一市長は「大地を守る会との交流は39年目となる。顔の見える交流は重要だと思っている」と述べた。

 山上げの動画紹介では、牛が牛舎から放牧地に向かう様子が映し出され、生産者らが飼育から出荷までの流れを説明した。消費者からは「コロナが収束したら行きたい」「生産者の苦労を知ることができた」などの感想が寄せられた。

 
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