Free惨禍忘れない 防災意識新たに 昭和三陸大津波慰霊祭/洋野

碑に線香を手向け、津波犠牲者の冥福を祈る参加者
碑に線香を手向け、津波犠牲者の冥福を祈る参加者

洋野町八木地区で3日、昭和三陸大津波慰霊祭が行われた。地元の消防団員や自主防災会員ら約50人が参列し、発生から91年を迎えた惨禍に思いをはせ、防災意識を新たにした。

 昭和三陸大津波は1933年3月3日未明に発生。同地区で70人以上が犠牲になるなど周辺地域で甚大な被害が出た。慰霊祭は、八木・小子内地区を管轄する町消防団第2分団(根城勝也分団長)が「想(おも)へ惨禍の三月三日」と刻まれた碑の前で、教訓を引き継ぐため毎年開いている。

 この日は参加者が黙とうをささげた後、碑の前に設けられた祭壇に1人ずつ線香を立て、手を合わせた。岩脇分団長は「避難第一を心がけてきたからこそ、東日本大震災で地元の犠牲者を出さずに済んだ。この教訓を決して忘れてはならない」と強調。岡本正善町長は「能登半島地震の悲劇も忘れず、一層の防災態勢強化に努める」と述べた。

 
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