Free【月刊Dash】高校野球注目選手 中澤恒貴(八学光星)

中澤恒貴
中澤恒貴

広角に打てる打撃技術を武器とし、大会ナンバーワンの呼び声が高い遊撃手だ。昨夏の甲子園を経験し、今年はチームのまとめ役として、総勢149人の部員も先導する。「しっかりと自分の仕事をして、勝ち切りたい」。言葉と表情には強い使命感が漂う。

 東京都出身。小学1年で野球を始め、中学時代は江戸川北リトルシニアでプレー。「自分の長所である『打つこと』を生かし、夏は甲子園に行けるチームでプレーがしたい」と高校は青森の強豪・八学光星を選んだ。

 1年の秋からレギュラーを勝ち取り、昨夏は聖地の土を踏んだ。攻守で存在感を放ったものの、2回戦の愛工大名電(愛知)戦では延長サヨナラ負け。「勝てる試合を落としてしまった。自分のミスもあったのでものすごく悔しかった」。

 新チームでは主将に就いた。チームの勝利のため、「一喜一憂せず、全力疾走など、誰でもできることを率先してやる」ことが役割と考える。秋の県大会は初戦敗退と、滑り出しは良くなかった。「隙がないチームをつくっていくことを誓った」

 冬場は基本練習を徹底。中澤は筋力トレーニングにも明け暮れ、130キロしか上げられなかったスクワットは一冬を越えて175キロまでに。体に厚みが増すにつれ、打球にも変化が現れ「打ち損じたボールがホームランになったり、速い打球で内野の間を抜けたりすることが増えていった」。

 春は攻守に躍動し、14大会ぶりの東北制覇にも大きく貢献。確かな手応えを得て、2年連続の夏の甲子園を狙う。「守備ではピンチをしっかりと守り、バッティングではチャンスで一本を打つ」。背番号6の鼻息は荒い。

 ◇なかざわ・こうき 学年:3年 出身校:埼玉・春日部共栄 身長/体重:178センチ/80キロ ポジション:遊撃手 投打:右投げ右打ち

 
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