天の川は銀河系にある多くの恒星の集合を、白く濁って見える川に見立てた表現で、北半球では１年中見える。しかし、春には地平線に横たわり、冬は光の淡いところに当たるため、最も明るくて美しい晩夏から秋にかけてが見頃となり、俳句の秋の季語にもなっている。

　２８日深夜、空の雲が流れると、洋野町の「ひろのまきば天文台」のある大地の上に、満天に天の川が広がった。天文台のドーム付近は牧場が広がり、光害もなく全天が見渡せる。南西の方向から北東にかけて、ひと連なりの天の川を望むことができて圧巻だ。

　天文台は金、土、日曜の週末だけの開館だが、施設の駐車場には時折、天文ファンが訪れ、星空の撮影に挑んでいた。