ウミネコ繁殖地として今年で国天然記念物指定１００周年を迎えた八戸市鮫町の蕪島で２１日までに、ふ化したひなが確認された。ふわふわとした茶色い産毛に覆われたひなが、親鳥の暖かなおなかの下から愛らしい姿をのぞかせている。

　ウミネコ保護監視員の山内亮さん（６９）によると、２０日午後１時ごろに巡視していた監視員が蕪嶋神社前で今年初めてとなるふ化したひなを発見。昨年と同日の確認だった。

　蕪島では今月上旬まで野生動物によるウミネコの成鳥の被害が相次いで確認された。山内さんは「天敵の被害を受けないよう絶えずウミネコを見守っていく」とし、「親鳥に守られながらすくすく育ってほしい」と目を細めた。