Free政治参加や共助姿勢の醸成課題 立命大准教授富永氏講演/本社政懇

講演で日本人の政治意識の特徴などを解説する富永京子氏=26日、八戸市
講演で日本人の政治意識の特徴などを解説する富永京子氏=26日、八戸市

デーリー東北政経懇話会10月例会が26日、八戸グランドホテルで開かれた。立命館大産業社会学部准教授の富永京子氏が「日本人の『政治ぎらい』と若者の社会運動」と題して講演。若年層が自己責任論に傾倒する現状を踏まえ、一部に見られる政治参加や共助への姿勢をどう醸成していくかが課題だと強調した。

 富永氏は札幌市出身。東京大大学院人文社会系研究科博士課程を修了し、2015年から現職。社会運動論、国際社会学が専門で、主に18~29歳の若年層の政治参加などを研究テーマに活動している。

 日本では諸外国に比べデモや座り込みといった政治的な意見を形成、発言する活動に抵抗が根強いと指摘。その背景には1960年代の安保闘争など過去の社会運動に対するネガティブな評価があるという。

 若年層の投票率の低さについては「政治的関心は先進40カ国のうち10番目ほど。さほど低くない」と説明。投票を極めて重く考えるがゆえに、偏りを嫌う意識、格差をある程度容認する姿勢、自己責任論の影響などを反映し「現状維持が若者の正解になっている」と、棄権を選択する傾向にあるとした。

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