Free【トップインタビュー】オリエンタルファーム・高野英夫代表取締役/効率追求、苦境を好機に

高野英夫代表取締役
高野英夫代表取締役

地元企業の人材確保や地元就職の促進に向けてデーリー東北新聞社が企画する「リクルートラウンジ」。経営トップのインタビューを順次紹介する。

 ―経営理念は。
 安心安全は当たり前。お客さまへの対応や配送の間違いがないかなどを心がけ、食べる際の「お、ちょっと違うな」という感動を与えたい。会社とともに地域の発展にも貢献したいと考えており、ヴァンラーレ八戸と東北フリーブレイズなども支援している。地域の一員として、少しでも還元できれば。

 ―鶏卵は注目の健康食材。
 かつてのコレステロールなど誤った認識が見直され、非常に良質なタンパク質で安価だと評価されている。最近はSDGs(持続可能な開発目標)といった言葉をよく耳にするが、他の肉類より必要な餌の量が少なく、環境面でも優れた食品といえる。

 ―新たな事業展開は。
 鶏ふん処理。堆肥の生産だ。既に一部は製品化し韓国に輸出、好評を得ている。これを伸ばせば利益と共に鶏の羽数も増やせる。化学肥料は高騰しており、国も有機肥料の畑や作物を増やそうとしている。(輸入でなく)近場で肥料をまかなえるのもいい。

 ―望まれる人材について。
 いい意味で“怠け者”になってほしい。今日の仕事を明日はもっと効率よくやろうと考える。根性論だけでなく仕組みと準備を上手にすれば。「甲太刀八分(かったちはちぶ)」。勝敗はよろいと刀、つまり、準備で8割は決まるという意識が必要だ。
 同じ羽数の鶏を飼っても餌の設計や管理で、いかにコストを下げるか、有利に販売するか。もうかるかどうかは「頭の面積」、工夫次第だ。飼料高騰をはじめ、経営環境は厳しいが、逆にお客さまに選択していただける時期。ピンチはチャンスと捉えている。

 
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