Freeコロナ巡る社会問題、アートの視点で捉える/八戸

アートの視点からコロナ禍の社会に迫った映像作品などが上演されたシンポジウム=29日、八戸市のはっち
アートの視点からコロナ禍の社会に迫った映像作品などが上演されたシンポジウム=29日、八戸市のはっち

芸術家が一定期間地域に滞在しながら創作活動を行う「アーティストインレジデンス」を実施する八戸市のAIR―H(代表・東方悠平八戸工業大講師)は29日、日本やフィリピンの新型コロナウイルス禍での文化活動をテーマにしたシンポジウムを同市のはっちで開催した。参加した約40人がアートを切り口として、新型コロナで変容する社会に理解を深めた。

 「デーリーダイアリーズ2020」と題したシンポジウムでは、日本で活動歴のある男性アーティスト、ネオ・マエストロさんがコロナ禍で製作した映像作品などを公開。ロックダウンで閑散とした街や、マスクで顔を覆って生活する人々など、新型コロナを巡る社会問題をアートの視点から迫る内容で、人々の困窮した生活や心情の変化などを描いた。

 会場と、フィリピンにいるネオさんとをビデオ通話でつなぎ、参加者が同国の現状を学んだ。ネオさんは「日本と同様に誹謗(ひぼう)中傷はある」「回復後に医師から陰性と認められても、職場から復帰を断られるケースもある」などと窮迫した現状を伝えた。参加した八工大1年の佐藤理子さん(19)は「本人から直接届く、血の通った情報は感じ方が違った」と話した。

 東方代表は「問題を俯瞰(ふかん)的に捉える上で、他人の視点を持つことは大切。新型コロナによって、アートの役割について改めて考えるきっかけにもなった」と意義を強調した。

 この日公開された映像は同市八日町のはちのへまちなかアートラボ「Co部屋」で30日から12月18日まで、土日曜を除き、午前10時~午後5時に公開される。
アートの視点からコロナ禍の社会に迫った映像作品などが上演されたシンポジウム=29日、八戸市のはっち

 
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