「ルフィ」ら、来週にも送還

 渡辺優樹容疑者(フィリピン入国管理局提供)
 渡辺優樹容疑者(フィリピン入国管理局提供)
 関東地方を中心とした広域強盗事件に絡み、日本がフィリピンに強制送還を要請している渡辺優樹容疑者(38)ら4人について、両政府が来週にも身柄を日本に移す方向で調整していることが2日、捜査関係者への取材で分かった。4人は首都マニラの入管施設に拘束されており、強盗事件の指示役「ルフィ」や「キム」らが含まれるとみられる。

 一部の容疑者がフィリピンで刑事裁判の被告であることが送還の障害になっており、マニラの裁判所で2日、渡辺容疑者ら2人の審理が行われた。弁護人によると、刑事裁判はいずれも即日棄却にはならず、7日に次回審理が行われる。

 フィリピンのレムリヤ法相は2日、マルコス大統領が訪日する8日までに、4人の一斉送還を目指す考えを改めて表明。しかし、2日の審理を受け、実現は不透明になった。

 警視庁は特殊詐欺事件に絡む窃盗容疑で4人の逮捕状を取っており、移送されれば同容疑で逮捕後、強盗事件への関与も調べる。

 他に逮捕状を取得しているのは今村磨人(38)、藤田聖也(38)、小島智信(45)の3容疑者。