中国海警局150隻体制を始動

 共同通信が入手した、中国浙江省舟山市の埠頭に係留される中国海警局の船団の写真=1月下旬(共同)
 共同通信が入手した、中国浙江省舟山市の埠頭に係留される中国海警局の船団の写真=1月下旬(共同)
 中国海警局が海軍から移管された艦船約20隻の改修をほぼ完了させ、千トン以上の艦船約150隻の実動体制を始動させたことが分かった。日本の海上保安庁が保有する大型巡視船70隻の2倍を超える規模。中国の海警事情に詳しい消息筋が明らかにした。共同通信が入手した写真によると、浙江省では1月下旬、軍艦と同じ主砲を装備した艦船を含む海警船団の停泊も確認された。

 海警局に武器使用を認めた海警法の施行から1日で2年。海軍の影響を強く受ける海警の「第2海軍」化が加速している。中国が領有権を主張して領海侵入を繰り返す沖縄県・尖閣諸島周辺での摩擦激化が懸念される。

 入手した写真によると、海警艦船の新造や改修が実施されている浙江省舟山市のドック近くの埠頭に1月下旬、計9隻が係留されていた。デッキ上では乗員が行き交い、装備の点検を行っていた。迷彩服に身を包んだ数人が物資を搬入する姿も見られた。

 日本の海上保安庁によると、中国海警船は推定で132隻。消息筋によると、これに艦船20隻前後が加わり150隻体制となった。