「核は駄目」涙で訴え、長崎

 被爆から77年の原爆の日を迎え、長崎市の浦上天主堂で開かれた追悼ミサで祈りをささげる女性=9日早朝
 被爆から77年の原爆の日を迎え、長崎市の浦上天主堂で開かれた追悼ミサで祈りをささげる女性=9日早朝
 雲の間から日差しが降り注ぐ中、長崎市では9日、遺族らが早朝から各地で祈りをささげ、平和への思いを新たにした。ロシアのウクライナ侵攻で核使用への危機感が強まる中、被爆者は「核は駄目」と涙で訴えた。

 「とにかく怖かった」。爆心地近くの浦上天主堂のミサに訪れた長崎市の森内照子さん(91)は、77年前を思い出し、声を絞り出した。皮膚を引きずり、頭が真っ黒に焼けただれた人々が「長崎は地獄だ」と言いながら逃げる姿が目に焼き付いている。

 同市松山町の平和公園でも、人々が平和祈念像に手を合わせ、花を手向けた。