核兵器廃絶「未来守る唯一の道」
長崎は9日、米軍の原爆投下から77年を迎え、長崎市松山町の平和公園で「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。田上富久市長は平和宣言で、ロシアのウクライナ侵攻は核兵器使用の危機に人類が直面している現実を突き付けたとの強い懸念を表明。「存在する限りは使われる。なくすことが人類の未来を守る唯一の現実的な道だ」と訴えた。
原爆がさく裂した午前11時2分に約1600人の参列者らが黙とう。田上市長は核軍縮の具体的プロセスを示すよう保有国に要求した。日本政府には核に「頼らない方向へ進む議論こそ先導してほしい」とし、核兵器禁止条約の署名・批准も求めた。