核廃絶、被爆者の肉声で
長崎市は8月9日の「原爆の日」に開く平和祈念式典で田上富久市長が読み上げる平和宣言文の第1回起草委員会を6日、市内で開いた。昨年の平和宣言では被爆者がつづった詩を引用して核兵器廃絶を訴えたが、市が提案した今年の原案には盛り込まれず、委員からは「原爆投下直後の生々しい惨状や、被爆者の肉声を入れるべきだ」との意見が相次いだ。
委員の一人で被爆者の下平作江さん(85)は、新型コロナウイルスの影響で体験講話が実施できていない現状を紹介。「被爆者がいなくなった後の世界が心配。原爆を落とされたらどうなるのかを若い人が想像できるような宣言文にしてほしい」と訴えた。