米、中国に対する共闘訴え

 ミュンヘン安全保障会議で演説するポンペオ米国務長官=15日、ドイツ・ミュンヘン(ゲッティ=共同)
 ミュンヘン安全保障会議で演説するポンペオ米国務長官=15日、ドイツ・ミュンヘン(ゲッティ=共同)
 【ミュンヘン共同】ドイツで16日閉幕のミュンヘン安全保障会議では、トランプ米政権の閣僚から中国の脅威を強調し、中国に対する共闘を欧州各国に呼び掛ける声が相次いだ。「米国第一主義」に反発した欧州勢を引き戻そうと秋波を送った形だが反応は冷ややかで、大西洋を挟んだ同盟の足元は揺らいだままだ。

 今年の会議のテーマは「西側の地盤沈下」。トランプ政権が中東政策や気候変動対策などで国際協調を軽視し、米欧の溝が深まっているとの認識が背景にある。ポンペオ氏は中ロを念頭に「西側は勝っている」と繰り返し、自由主義の価値観を共有する米欧の一体感を強調したが、拍手はまばらだった。