京都・三十三間堂で「通し矢」

 「通し矢」に由来する大的全国大会で、矢を放つ新成人たち=12日午前、京都市の三十三間堂
 「通し矢」に由来する大的全国大会で、矢を放つ新成人たち=12日午前、京都市の三十三間堂
 京都市東山区の三十三間堂で12日、弓の伝統競技「通し矢」に由来する新春恒例の大的全国大会が開かれ、晴れ着姿の新成人ら約1600人が腕前を競った。寒空の下、射場で一列に整列した参加者は、約60m先の的を狙って、次々と矢を放っていた。

 大会に憧れて弓道を始めた京都産業大2年の服部静香さん(20)は「緊張したが、まっすぐに矢を飛ばせた。この調子で前に進む気持ちを持って頑張りたい」と晴れやかな表情だった。

 京都府弓道連盟によると、通し矢は江戸時代に盛んになった。当時は三十三間堂の本堂の軒下で武士が一昼夜かけて約120mの距離を射通す矢の数を競ったとされる。