豚コレラ、栃木でワクチン散布へ

 農林水産省は13日、豚コレラ(CSF)対策として野生イノシシ向けのワクチン入り餌を栃木県の国有林で自衛隊のヘリコプターを活用して20日に空から散布すると発表した。空中散布は11月28日に群馬県の畜産試験場で実験しているが、本格的な実施は初めて。

 栃木県日光市の国有林約5千ヘクタールに2500個を散布する。付近にある取水口やイヌワシの生息地などは避ける。栃木県では豚コレラは確認されていないが、発生地域を囲い込む新たな「ワクチンベルト」を構築する計画の一環。

 ワクチン入り餌の散布は飼育豚の感染源となる野生イノシシの感染拡大を防ぐ狙いがある。