熊沢元農水次官に懲役8年求刑

 元農水次官の熊沢英昭被告
 元農水次官の熊沢英昭被告
 東京都練馬区の自宅で44歳の長男を刺殺したとして殺人罪に問われた元農林水産事務次官熊沢英昭被告(76)の裁判員裁判が13日、東京地裁で開かれ、検察側は懲役8年を求刑した。弁護側が執行猶予付きの判決を求めて結審。判決は16日に言い渡される。

 被告は起訴内容を認めた上で「刺さなければ私が殺されたと思う」と主張している。この日の公判では「罪を償い、息子があの世で穏やかに過ごせるように祈りをささげることが私の務めだと思う」と述べた。

 最終弁論で弁護側は「恐怖の中、自らの命を守るために殺害した」として情状酌量を求めた。