役場機能喪失、教訓生きず
台風19号の大雨で、宮城県丸森町は中心部一帯が広範囲にわたって浸水した。避難所も浸水し、町役場は連絡手段が限られるなど、事実上の機能不全に陥った。古くから水害が多い阿武隈川流域に位置し、過去に同様の被害に遭ったにもかかわらず教訓が生かされたとは言えない結果になり、住民から不満の声が上がる。専門家は「住民への情報伝達を担う役場の責務は大きい」として改善の必要性を指摘する。
役場は内部への浸水こそ免れたものの、周辺が浸水し、自衛隊や消防のボートでしか行き来できない状態が15日まで続いた。電話は固定回線が一時使えなくなった。携帯電話もつながりにくい状態だった。