米国、対メキシコ関税1カ月延期

 トランプ米大統領(左、ゲッティ=共同)、メキシコのシェインバウム大統領(中央、ロイター=共同)、カナダのトルドー首相(ゲッティ=共同)
 トランプ米大統領(左、ゲッティ=共同)、メキシコのシェインバウム大統領(中央、ロイター=共同)、カナダのトルドー首相(ゲッティ=共同)
 【ワシントン、ロサンゼルス、ニューヨーク共同】メキシコのシェインバウム大統領は3日、トランプ米大統領と協議し、米国による関税の発動を1カ月延期することで合意したと発表した。

 関税発動が4日に迫る中、カナダは報復関税を既に表明、メキシコも対抗措置を準備しており、貿易戦争の瀬戸際で攻防が激化していた。世界経済への打撃が懸念され、3日の東京株式市場の日経平均株価は前週末と比べて1000円以上、下落した。

 一方トランプ氏は3日、カナダのトルドー首相と話をしたと、交流サイト(SNS)への投稿で明らかにした。関税についてとみられる。同日中に改めて話をするとしている。

 シェインバウム氏は協議後に記者会見し、米国が問題視する麻薬問題に対処するため国境管理を即座に強化することでトランプ氏と合意したと明らかにした。

 トランプ氏の大統領令は、米国で社会問題となっている合成麻薬「フェンタニル」や不法移民の流入は中国を含む3カ国に責任があるとして、カナダとメキシコからの輸入品に25%、中国には10%の追加関税を課すという内容。