首相、軍事演習即刻中止を

 朝食会を前にペロシ米下院議長(左)と握手をする岸田首相=5日午前、首相公邸(代表撮影)
 朝食会を前にペロシ米下院議長(左)と握手をする岸田首相=5日午前、首相公邸(代表撮影)
 岸田文雄首相は5日午前、ペロシ米下院議長と首相公邸で会談し、台湾周辺で軍事演習を実施した中国に対し、即刻中止を求めたと伝達した。演習はペロシ氏の台湾訪問への報復措置として行われ、弾道ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した。首相は会談で「中国の行動は地域、国際社会の平和と安定に深刻な影響を与える」と懸念を表明。両氏は、台湾海峡の平和と安定の維持に向けた日米間の緊密な連携を確認した。

 中国は、4日にカンボジアで調整していた日中外相会談を急きょ中止し、日本をけん制した。今年9月の日中国交正常化50周年に向け、首相は難しい対応を迫られそうだ。