Free十和田湖伝説の絵本完成 普賢院(八戸)、制作費はCFで

完成した絵本「龍になったおしょうさま」を手に感慨深げの品田泰峻住職(右)と編集を担当した小松美央さん
完成した絵本「龍になったおしょうさま」を手に感慨深げの品田泰峻住職(右)と編集を担当した小松美央さん

八戸市豊崎町の普賢院に残る十和田湖伝説をまとめた絵本「龍になったおしょうさま」が昨年末、完成した。同寺院の品田泰峻(たいしゅん)住職(38)が代表を務めるプロジェクトチーム「かたり部(ぶ)」が、2018年から取り組み、制作費はクラウドファンディング(CF)で募った。品田住職は「ようやく一つの形になった。CFで支援してくださった皆さんとの共同作業でできたという思いが強い」と感慨深げだ。

 絵本は、同寺院に伝わる十和田湖伝説の写本「十和田山神教記」が原作。主人公の僧侶南祖法師(なんそほっし)が、50年に及ぶ修行の末に十和田湖を守る龍神となる物語で、同寺院には「南祖法師尊像」が祭られている。

 絵本の編集は、同市のアロマセラピー「かわいいアロマひつじや」代表の小松美央さん(38)が原作の内容を整理し、読みやすくまとめた。小松さんは「南祖法師が悩み、苦しみながら成長する人間らしさが印象的で、シナリオづくりで一番大切にした」と話す。題字と絵は、同市の書家在家渓静(けいせい)さん(43)が担当。取材に「打ち合わせを重ねる中で、頭と心に浮かんだイメージで表現した。絵本をきっかけにコミュニティーが広がれば」と期待を寄せた。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、作業が滞ったことも。「かたり部」のメンバーは、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」で意見を交わしながら作業を続け、絵本に先行して、読み聞かせ動画をユーチューブで公開した。

 昨年8~10月に実施したCFでは、全国から200人を超える申し込みがあり、目標額の67万円を大幅に上回る131万円が集まった。

 今後は市内の図書館や教育機関などに寄贈する予定。また絵本の読み聞かせや、内容をより深く理解するためのワークショップなどの普及活動も計画している。

 「龍になったおしょうさま」は非売品だが、閲覧希望者には同寺院=電話0178(23)2135、メールアドレスfugenin643@gmail.com=で随時対応する。

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