Free総合格闘家の扇久保選手、久慈に凱旋/RIZINのバンタム級で頂点

優勝を喜び合う扇久保博正選手(左)と鹿糠智樹会長
優勝を喜び合う扇久保博正選手(左)と鹿糠智樹会長

久慈市出身の総合格闘家扇久保博正選手(34)=パラエストラ松戸所属=が昨年の大みそか、さいたま市で開催された格闘技イベント「RIZIN.33」のバンタム級トーナメントで頂点に立った。8日に久慈市に凱旋(がいせん)し、地元後援会に優勝を報告。「結果は出したが、まだ自分には倒すべき相手がいる。過去に2度負けた選手にリベンジし、RIZINのナンバーワンになる」と決意を語った。

 扇久保選手は幼少期から空手や柔道に打ち込み、高校生の頃に総合格闘技と出合った。プロデビュー後は総合格闘技「修斗」で史上2人目の2階級制覇を達成するなど活躍。2018年にRIZINに参戦した。

 さいたまスーパーアリーナで開かれた大みそかの戦いは、1日で準決勝と決勝を行う過酷な日程で、優勝候補の井上直樹選手と朝倉海選手をそれぞれ判定勝ちで撃破した。冷静に相手選手の動きを見極めて攻め、長年の経験を生かし粘り強く戦った。

 取材に対し、扇久保選手は「いつもと集中力が違った。試合中は相手しか見えなかった。準決勝が終わって気持ちが切れたが、16年間やってきた自分を裏切ったら後悔すると思った。決勝には、引退してもいいという気持ちで臨んだ」と激闘を振り返った。

 太田忍選手(五戸町出身)ら東北出身選手が増えていることに触れながら、「東北や久慈市で大会を開くことが自分の長年の夢だ」と力を込めた。

 帰省に合わせた祝勝会は久慈後援会(鹿糠智樹会長)が主催。同市のロイヤルパークカワサキに約50人が集まり、さらなる活躍に期待を寄せた。同市でジムを運営し、扇久保選手を長年サポートしている鹿糠会長は「幾つもの川を越えて優勝を勝ち取った」と努力をたたえた。扇久保選手は出席者と懇談し、サインや記念撮影に応じた。会場には試合の映像が流された。

 同後援会は会員を募集している。対象は岩手県全域と青森県三八地域。問い合わせは電子メールで。アドレスはohtsubo@yoshinarifood.com

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