Free寅、寅、寅…1548個 小笠原さん、力作の細字画/五戸

「寅」の細字画を製作した小笠原義高さん
「寅」の細字画を製作した小笠原義高さん

五戸町倉石又重の農業小笠原義高(号・渓雲)さん(74)が、2022年の干支(えと)「寅(とら)」の細字画を制作した。数ミリほどの寅の字を1548個も書き並べて完成させた力作で、小笠原さんは「寅(虎)は勇猛果敢な動物で、厄よけの象徴として尊ばれていると聞く。来年こそはコロナが収まり、子どもたちが健やかに成長する1年になれば」と願いを込めている。

 細字画は小さな文字を書き連ねて、大きな絵や字に仕立てた作品。墨を少しでも多く付けると字がにじんでしまう上、下書きができないため、高い集中力が求められる。小笠原さんは29歳から書き始め、農作業で多忙な傍ら、現在も積極的に創作に励んでいる。

 今回の作品は10月から制作を開始。ほぼ毎日、仕事終わりの夜間に3~4時間ほど作業し、1カ月半程度で完成させた。毛筆1本と墨のみを使い、小さな文字の線の太さをそれぞれ変えることで、全体の濃淡を表現した。今年は細かな字の筆致に特にこだわったといい、「まあまあ良くできた方かな」と顔をほころばせた。

 干支に関する作品は16年の「申(さる)」から作っており、今回で7作目。小笠原さんは「元気なうちは今後も書き続けたい」と意欲を語った。

 
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