Free80年近い時経て古里に 十和田湖から引き揚げの旧陸軍機 東京・立川で一般公開

一般公開された一式双発高等練習機。大勢のファンが足を運んだ=25日、東京都立川市
一般公開された一式双発高等練習機。大勢のファンが足を運んだ=25日、東京都立川市

2012年に十和田湖から引き揚げられた旧陸軍の「一式双発高等練習機」の一般公開が25日、東京都立川市で始まった。製造元を前身とする不動産賃貸業の立飛ホールディングス(東京)が譲り受けた同機は、80年近い時を経て古里に戻ってきた。

 国内に現存する唯一の機体として「重要航空遺産」の認定を受け、青森県立三沢航空科学館で約8年間展示されていた。保管に一層適した環境で後世に残そうと所有者の県航空協会が寄贈。輸送が終わり、同社は立川市内にあるグループ企業の倉庫で28日まで無料公開している。

 現地には初日から大勢の航空ファンらが訪れ、往事をほうふつとさせる姿を写真に納めた。

 公開を見守った同館の大柳繁造館長(88)は「生まれ故郷に戻ってこられて飛行機も喜んでいるだろう。ゆっくり休めるのではないか」と話した。

 
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