Free【連載・幸あふる学舎】(上)伝統と挑戦/八戸東高120周年

創立120周年を迎える青森県立八戸東高
創立120周年を迎える青森県立八戸東高

八戸市類家1丁目に校舎を構える青森県立八戸東高は1901年10月、県立第二高等女学校として誕生した。開校以降は八戸高等女学校、実科高等女学校などと改称しながら、女子教育にまい進。49年に同校史上初めて男女共学となり、50年に現在の校名に変わった。

 創立50周年を迎えた51年には、現在の校歌が制定。一節にもある「幸あふる学舎」からは、約2万3千人の卒業生が巣立った。昨年度卒業生は約8割が大学・短大へ進んでおり、進学校としての地位も確立している。

 歴史ある学校でありながら、先進的な取り組みにも積極的だ。2003年には創造力とコミュニケーション能力を基礎とした表現力を学ぶ「表現科」を設置。全国で唯一の学科として県内外から注目されている。

 最近では、女子生徒用の制服にスラックス導入を検討。冬の寒さ対策や機能性向上を念頭に、来年度から生徒が選択できる環境を目指しており、調整を進めている。

 「120周年は節目だが、新しい10年が始まると捉えている」と黒坂孝校長。今後の教育について「地域に貢献するだけでなく、県外や国外にも挑戦し、仲間と切磋琢磨(せっさたくま)できるような素地を育てていきたい」と決意を新たにする。

 同校の歴史と伝統は、未来を担う生徒にも受け継がれる。前生徒会長の普通科3年風穴沙也花さん(18)は、校訓にある「優雅」や、教育目標の「学力と品性の向上」が気に入っており、「落ち着いた雰囲気が八東生に当てはまる。この学校に入ったことが誇り」と笑顔。「ますます地域に愛される学校になるよう、残りの学校生活で貢献していきたい」と瞳を輝かせた。

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 2021年10月25日に創立120周年を迎える青森県立八戸東高校の歴史や特色を紹介する。



【幸あふる学舎 ~八戸東高120周年~】(全3回)
(上) 伝統と挑戦(10月23日)
(中) 愛されるパフォーマンス(10月24日)
(下) 表現科(10月25日)

 
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