Free町づくりに逆風と追い風/「11ぴきのねこ」活用の三戸

11ぴきのねこ愛好者が三戸町に集ったファンミーティング。他の関連イベントは新型コロナウイルスの再拡大で中止、延期を余儀なくされている=8月
11ぴきのねこ愛好者が三戸町に集ったファンミーティング。他の関連イベントは新型コロナウイルスの再拡大で中止、延期を余儀なくされている=8月

三戸町が取り組む「11ぴきのねこ」を活用した地域活性化が、再拡大する新型コロナウイルスの影響を受けている。町内各地に設置を進めていた11体の石像が昨年春に完成し、今年夏には観光用のスマートフォンアプリを発表。誘客体制を整えたが、感染防止のため大々的な誘客やイベント開催を見送らざるを得ない状況だ。一方、限定グッズを返礼品に取り入れたふるさと納税の寄付額は、巣ごもり需要もあって右肩上がり。町担当者は「イベントはできなくても、応援してくれる人に応える方法を考えたい」と力を込める。

 同町は地元出身の漫画家、故馬場のぼるさんの絵本シリーズ「11ぴきのねこ」に着目し、まちづくりに活用。ふるさと納税の返礼品として開発した縫いぐるみなどのグッズは第15弾を数え、寄付は石像設置やラッピングトレイン運行に活用している。

 石像は2020年3月に11体目を設置したが、同時期から青森県でも新型コロナの感染が拡大。記念セレモニーやバスツアーなど計画していたイベントは、いずれも見送りを余儀なくされた。

 21年度は7月からバスツアー、同町と都内でのファンミーティングなど、多くのイベントを予定していた。しかし、新型コロナが再拡大したため、8月に町内で規模を縮小したファンミーティングを開催したほかは中止、延期が相次いでいる。

 町まちづくり推進課の担当者は「石像やアプリなど誘客の仕組みは整った。本年度内には、11ぴきのねこデザインのマンホールも町中心部に設置する予定だ」と体制の充実ぶりを強調。「ファンミーティングでオンラインを活用したように、イベントは工夫の余地がある。コロナが終息したら、これまでの応援に応えるイベントを企画したい」と意欲を見せる。

 一方、ふるさと納税はコロナ禍が追い風になっている。同町の寄付額は19年度2億6422万円、20年度3億9301万円と過去最高を更新。寄付コース別では、「『11ぴきのねこ』のまちづくり」が19年度1億224万円、20年度1億4855万円と寄付額の約4割を占める。

 同課の担当者は「巣ごもり需要でふるさと納税に注目が集まり、11ぴきのねこへの関心を後押しした面がある」と説明。ただ、返礼品のグッズは数量が限られているため、「希望者全員に行き渡らない可能性がある。今後も継続的にグッズを開発するほか、リンゴなど町自慢の特産品もPRしたい」と述べた。

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