Free【北奥羽の地名】雨原平(五戸)/雨乞いと関係?

北奥羽の地名
北奥羽の地名

【雨原平=あまはらたい】

 古くから水田耕作の農業地帯だった五戸町倉石。石沢地区にある「雨原平」は、その名が付いた時代は不明だが、日照り続きの際に雨を降らせるために行う儀式の「雨乞い」が地名に関係している。

 旧倉石村の村史には「共同祈願による雨乞いをした、神の聖地としてとどめられた広い原野」との記述がある。

 一方、倉石地区には山間の平地などを意味する「平」が付く地名が多い。雨原平は「雨乞いをした平地」が呼び名の由来のようだ。雨原平と近接した地区に「上雨原平」「下雨原平」という地名もある。

 このうち、下雨原平には「夢の森ハイランド」と呼ばれる倉石地域振興公社の直売所と加工センターが開設されている。同公社は、町特産リンゴ「紅玉」を使ったジュースやゼリー、倉石産の豊後梅を使用した「うめゼリー」などを販売。農産物の加工品を開発して付加価値を高め、農家の所得向上を目指している。

 かつて、雨原平は干ばつを防ぐために雨乞いが行われた儀礼・信仰の地であったが、現在も違った形で農業に深く関わっている。

 ※ネット連載

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