Free三社大祭の山車模型制作 八戸のデイサービス利用者と職員

山車模型の制作に取り組んだ宮本セコさん(左)と久保セツ子さん
山車模型の制作に取り組んだ宮本セコさん(左)と久保セツ子さん

八戸市の社会福祉法人平成会が運営する、通所介護施設「デイサービスセンター フェニックス」は、利用する高齢者と職員が八戸三社大祭の山車模型制作に毎年取り組んでいる。介護、認知症予防を目的に2015年に始まり、今年は「牛若丸」を題材とした作品が完成。制作に関わった利用者は「精いっぱいやった」「来年もやりたい」と達成感を味わっている。

 同施設は、同市のかねた耳鼻科医院の金田裕治院長から、10年以上にわたり手作りの山車模型を借りて、毎年展示。その縁があり、利用者や職員が山車模型を制作し、互いに展示し合うようになった。

 山車模型制作は、利用者が裁縫や着色、工作など、それぞれ得意な分野を少しずつ担当し、半年間かけて作品を作り上げる。既に来年の作品「孫悟空」に着手している。

 人形の着物を縫った宮本セコさん(88)は「恥ずかしい部分もたくさんあるが、精いっぱいやった。やりがいがある」、色合いのバランスを考えた久保セツ子さん(86)は「全体的に釣り合いが取れた。来年も参加したい」とそれぞれ語った。

 同法人の小笠原卓理事長は「昔を思い出しながら、一つの作品をみんなで作る喜びを感じてもらいたい」と意義を強調している。

 
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