Free【東京パラ】青森県内各地で「聖火フェス」 7市町の火が東京へ

「青森県の火」がともされたトーチを掲げる野澤英二さん(中央)=16日、三沢市
「青森県の火」がともされたトーチを掲げる野澤英二さん(中央)=16日、三沢市

24日に開幕する東京パラリンピックに向け、聖火の元となる火を送り出す「青森県聖火フェスティバル」が15、16日、県内各地で開かれた。八戸市や十和田市、野辺地町など7市町で生み出された火が、青森市の三内丸山遺跡に集められ「青森県の火」が誕生。誰もが安心して暮らせる共生社会の実現を願う人々の思いと共に、先導的共生社会ホストタウンに認められている三沢市から東京へと送り出された。県の火は、全国から届く火とまとまって聖火となり、世界各国のパラアスリートを照らす。

 15日は各地で火を作る採火式が開かれた。このうち八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館では、県立八戸盲学校中学部1年松本戒斗さんと、県立八戸聾学校中学部2年松沢宏人さん、市立是川中3年五戸柊樹さんが協力し、こまのような「マイギリ式火おこし器」で火を付けた。

 三沢市南山屋外運動場では、小桧山吉紀市長が、市内の障害者支援施設の利用者が作った着火剤に点火。同市在住のパラアスリートで、車いすテニス元世界ランキング1位の橘信宏さんと、陸上競技やチェアスキーで活躍する平塚千絵さんに、明かりがともされたランタンを手渡した。

 三内丸山遺跡での集火式では、7市町の火が会場に集結。縄文土器を模した聖火皿に一斉に点火され、青森県の火が誕生した。

 会場では、東京での点火セレモニーに県代表ランナーとして参加する、1998年長野パラリンピック・バイアスロン銀メダリストの野澤英二さん=青森市出身=と、2008年北京パラリンピック、シッティングバレーボール代表の坂本朋子さん=八戸市出身=によるゲストトークも実施された。

 16日に三沢市で開かれた出立式では、市内12小中学校の代表が共生社会推進宣言を披露。一人一人が「共に学び理解し合える街」などと目標を語り、小桧山市長が「皆で、誰でも活躍できる三沢市、青森県を実現させよう」と呼び掛けた。

 その後、出立者の野澤さんが入場し、東京2020聖火リレー県実行委員会会長の青山祐治副知事が、トーチに県の火を点火。野澤さんはトーチを手に「コロナに負けない強い気持ちで東京につなぐ」と意気込みを示し、会場を後にした。

 新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、採火式や集火式、出立式は関係者のみで行われた。

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